2010年04月29日

日本語の個性 外山滋比古


 日本語の個性
 外山滋比古

 中公新書

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 外山さんの文体を気に入っていて、中味を理解しているとは思えないが、性懲りもなく読み続けてます。
 今回も日本語を粗末にしてきた日本人社会全体を叱責している調で突進していました。

 そもそも日本人は、「物」を海外に売り込むことにかけては熱心なのに、「言語(文化)」を輸出する気は毛頭なかった歴史が、日本語の進歩を妨げてきた、日本語を理解していない日本人を増殖してしまった、と。

 比較として、英国人を挙げていて、彼らは「物」と「言語(文化)」を同時に輸出してきた歴史を持っていると・・・品質の良い「物」であったのに、優秀な国語を身につけた紳士まで輸出してきた国民性を讃えていました。
 因みに米国人は、英国人と同じ言語であるのに英国人とは違うとも申していました。

 国語を理解し国際化する姿勢は、まねごと文化を独自の文化と履き違えてしまうような国民性には繋がらず、日本文化創造の契機となる。


 外山さんの主張は一貫しています。日本語の重要性をいつも説いています。日本語を理解し、主体的な姿勢が重要。母国語を理解していると勘違いしている馬鹿者が多く、そういった輩は独自の文化(主張)もなく独創性も乏しい、と。
 耳が痛いですが、そのとおりかもしれません。


 いつのまにか、外山さんの本も5冊目。カテゴリーを「その他」にしていては失礼極まりないので作りました。


posted by 雪になあれ at 23:09| 埼玉 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 外山滋比古 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年10月18日

知的創造のヒント 外山 滋比古



 知的創造のヒント
 外山 滋比古 著
 ちくま学芸文庫

 刊行日: 2008/10/08
 ISBN:978-4-480-09177-2

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 これで何冊目になったか、外山さんの文章の魅力に読み進んでます。恐らく書かれていることのほとんどを自分のものには出来ていないけれども、読む快感があります。

 今回のは、知的創造についてですが、他の著作にも共通しているのは、「心構え」を指南されているんだと感じる。自分でまず考えるというのはなかなか実践できないこと、しかもそういう姿勢が日本人には身に付いていないし、教育も受けていない、と。

 これまで読んだ著作で一貫して苦言を呈しているのは「教え込む」日本の教育のあり方。確かにそうかもしれないですね、テストの点数が成績に直結する環境で育ってるわけだから、自発的な発想というのはなかなか出来ないこと。逆に個人の着想というのは、集団教育の中では邪魔にされるのかもしれないし。

 著者はその部分をいつも問題視していて、グライダー人間に個性を持たせようとしている。
 今回は、独創を実践させるための日常から心がけたい具体的な方法論を展開していました。

 そして、相変わらずの比喩の引用の仕方には感心しました。特に後半に出てくる「酒」や「料理」から展開させる文章は、「芸術」の域として読んでいました。

 外山さぁーん、次も何か読ませていただきますよ。

posted by 雪になあれ at 00:05| 埼玉 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 外山滋比古 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年10月02日

「読み」の整理学 外山滋比古



 「読み」の整理学
  外山 滋比古 著

  ちくま文庫
  ISBN:978-4-480-42380-1

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 このところ、外山さんの本に興味を持っていて、これで3冊目。前回読んだ本は、話題が古いなあなんて失礼な感想になりましたが、この本は、読んだ3冊の中で一番面白いと思った。

 既に情報を知っている内容(既知)を読む場合と、そうでない場合(未知を読む)についての考察です。
 実は読んでいて、肯けました。ただ素人なので漠然と感じていて問題意識など持たない(持てない)質だから素通りしていたモヤモヤを指摘されたような感覚です。

 序章の入りで、引用してきた著者の経験談から興味深く、自分は巧く捕まえられました、つかみはOKってわけです。そしてエピローグの「ももたろう」解読も面白い。

 特に興味深いくだりがあり、はっとさせられました。
 「我々は長い間、文章の意味は正しいものがひとつだけある、という正解神話を信奉してきた。」と書き出してました。「妥当な意味とは、存在するのではなく発見されるもの・・・」と続いていきます。

 普段、活字に触れていても、拡げられる自身の幅はその人の器量によってしまいますね。自分もボケッとしてないで考察できる読書を心がけたいです。

posted by 雪になあれ at 00:10| 埼玉 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 外山滋比古 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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