2008年01月15日

チーム・バチスタの栄光 海堂尊



 チーム・バチスタの栄光
 海堂尊著
 宝島社 (ISBN:978-4-7966-6161-4)
 発行年月 2007年11月

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 どうにか映画公開に間に合った。
 記憶がなくなっているが、年末年始にかけて読んでいたような気がします。
 いつまで読んでるんだか・・・自分でも呆れる。

 評判がいいのは分かっていたので、かなり期待していたせいか上巻はやや長回しに感じましたが、後半の謎解きを読んでみると医療スタッフの人物像を掘り下げることに費やしてたのかなと思ったりしましたね。

 それは神聖な?医療の世界に身を置く経緯、登場人物それぞれの生き方の振り幅の中から「その道」に進んでいった境遇(意志)を読ませていたんですね。

 後半の謎解きでは読者側も犯人捜しをしてますね、その時に彼らの境遇を参考にしていることに気付かされます・・・

 各人の過去を田口のヒアリングの合間にプロットしていく手法やチーム・バチスタ内の位置付けを読者に刻み込んでいく手法など、こういった巧みさが処女作を大賞に押し上げた理由なんでしょう。

 読み終わってみると、自分には謎解きよりもそっちの方に重点が置かれていたように感じられました・・・

 「そっち」というのは医療の命題です、うーん何というか上手い文句が出ませんが、医療の世界が持つ矛盾やその矛盾の中にあっても目指す崇高な意志のようなもの・・・そんな著者の「書きたかった気持ち(動機)」に触れたような気がします。

 謎解きの部分は、医療の話なので内容はよく分からなかったが、それほど難解なトリックではなく単純なもの。
 真犯人が最後にロシアンルーレット的な自害を試みるがセーフ、あえて命を奪わなかった理由があったように感じました。

 何人もの個性的な医師を登場させ、医学界の複雑(多彩)さも書きたかったことだろうし、真犯人が田口に語った「言葉」もある意味医師にとっては「真」なのかもしれない。

 田口と白鳥のやりとりがアクセントになっていたのは明らかで読む勢いになっている、崇高なイメージの高階や桐生には医療以外のヒューマンな側面を描いていたし、恋愛も成就させていた、よく考えてみると小説の面白さを盛り沢山に書き込んでいて、ストーリーに厚みがあるようです。

 テンポが良くてあっさり読まされているようでいても読後感に重厚な印象が残る、そんな良書だったような気がします。


 映画も間違いなく観ます、しかも田口公平役がどうも竹内結子さんのよう・・・田口は原作では男性だったので意外な脚本みたいです。

 実写化すると映える気がします、映画は楽しみです。

posted by 雪になあれ at 22:42| 埼玉 ☀| Comment(2) | TrackBack(1) | 海堂尊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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