2007年07月17日

果てしなき渇き



 果てしなき渇き
 深町秋生著
 宝島社文庫2007年6月

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 【本の内容
 部屋に麻薬のカケラを残し失踪した加奈子。その行方を追う、元刑事で父親の藤島。一方、三年前。級友から酷いイジメにあっていた尚人は助けてくれた加奈子に恋をするようになったが…。現在と過去の物語が交錯し、少しずつ浮かび上がる加奈子の輪郭。探るほどに深くなる彼女の謎。そして用意された驚愕の結末とは。全選考委員が圧倒された第3回『このミス』大賞受賞作品。読む者の心を震わせる、暗き情念の問題作。

 【感想
 ここまで救われない小説も珍しい。
 よくぞここまで書いたなって感じです。

 暴力三昧で退廃的で夢や希望のかけらもない・・・読後感はこんな感じ。
 暴力というか人の殺め方が凄惨です。

 藤島秋弘、桐子、加奈子の親子3人の変わっていく動機だけが唯一人間的なのかも。

 宝島社『このミステリーがすごい!』第3回で大賞を受賞、選考では反対評もあったとか・・・

 藤島の娘、加奈子を追って展開する2つの話、時間のズレのある話を結びつけていく。
 
 加奈子の末路がラストに忽然と書かれているような印象ですが、少しずつ伏線が書かれていて、謎が最後に一気に解かれているようでした。

 実はこれらのプロットが藤島の理不尽な行動を裏付けてもいて、救いはないけども、その気持ちが何となく分かる感覚でした。

 ただやりきれない、エグいのが好きな人にはお勧め、貧血気味の人には勧められない。

 こんな本こそ、本をたくさん読んでいる方の書評を読み漁ってみたい、ただTBは遠慮しよう。

posted by 雪になあれ at 23:16| 埼玉 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 深町秋生 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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