2007年09月30日

太陽の季節 石原慎太郎



 太陽の季節
 石原慎太郎著
 新潮社 (ISBN:4-10-111901-5)
 発行年月 昭和32年8月5日

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 芥川賞の選考委員である石原慎太郎氏、その選評は常にシビアで月並みな批評をされるより潔くて好感を持っています。

『アサッテの人』 が受賞した今回の芥川賞選考でも、その選評は面白かった。
 考えてみると、石原氏の小説って読んだこともなく、是非読んでみたいと常々思っていました。

 読むなら、この本、と決めていた芥川賞受賞作、ようやく読みましたって感じ。

 感想は・・・微妙です。
 読んでいて、展開が分かってしまったことがいけなかったか。

 ただ竜哉と英子の屈折した恋愛観は、よく理解できた。
 作者本人も逆説的と表現するふたりの恋愛観は、時代に因らない普遍的なモノで、誰もが持っている『気持ち(甘え)』だと思えた。

 英子の最期があっけなさ過ぎて、拍子抜けしてしまうのは自分だけ?

 竜哉の最後に持ってきた怒り、英子の言葉と笑顔の回想で竜哉の救われない恋愛観を浮き彫りにするような締めくくりは、良くも悪くも印象的でした。

 これでもかと描いた屈折感は、インパクトがあるのかもしれない。
 ただまあ個人的には、読後感の悪さを払拭することが出来ないかなあ、と。

 小説そのものよりも感心したのは、その文章のメリハリです。
 的確に活字化するというか、普段の政治力に反映されてるような印象でした。

 滑舌のいい文章(そんな表現あるか!)とでも言うのかな、小説もいいが、評論や論説などを読むとさらに面白いような気がしました。

 経歴を見ると、神戸の出身でした。
 湘南高校から一橋大学、在学中に芥川賞受賞、まあ只者ではないですね。


※2007-09-04 Tue 22:20記事(FC2から移行)

posted by 雪になあれ at 00:43| 埼玉 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 石原慎太郎 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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