2014年02月02日

小さいおうち 映画感想



 原作を読んでいて、映画化を知ってから絶対観ようと思っていた作品

 映画館に行ってみると、客層は年配のおばさんでいっぱい

 若い人は見当たらない雰囲気でした

 なるほど、そういう印象の映画なんだと微笑ましかった

 戦時中の都内、高台に立つ赤い屋根、石段を登りきったところに佇む小さいおうち

 坂の多い都内を象徴するような設定でした

 「漢字」の板倉正治が、初めて訪ねる「小さいおうち」へは、その石段を登りきって、背景には高台から望む街並みがありました

 小説での世界観は再現されていました

 女中タキの回想と、妻夫木聡演じるタキの孫の回想が入り混じり、華やいだ昭和と戦火によって下っていく昭和とが描かれる複雑な演出です

 タキが家事をこなす小さいおうちの描写は昭和そのもの、客層のおばさんたちは自分のことのように場面展開に感心し共感し頷いていた

 自分もそう思った、炊事や雑巾がけ、ハタキをかける暮れの大掃除などは活字以上に染み渡る


 山田洋二監督は、小さいおうちでのタキとタキを取り巻く時代や事件を描くことに焦点を当てていました

 タキが残した自叙伝には書かれなかった後日談はあっさりしていたように思いました


 原作は、カタカナのイタクラショウジに気づき、奉公先の子供恭一にたどり着く展開を、もうひとつの物語として描いていました

 ふたつの物語が繋がることで、壮大な構成に気づかされ幾重にも感動の波に揺さぶられた記憶があります
 
 個人的には、現代の恭一に繋がっていく過程をもっと味わいたかった気がしますが、原作の世界観は十二分にあった佳作です

 キャストも良かった

 昭和のタキと現代のタキともに素晴らしい

 時子の演技も気持ちが伝わり、主役のこの3人がストーリーをしっかり支えていました

 邦画の良さを味わえる作品です


 小さいおうちHP
 http://www.chiisai-ouchi.jp/

 
 読書感想
 http://tadenoumi2.seesaa.net/category/18702903-1.html







posted by 雪になあれ at 01:29| 埼玉 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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