2013年07月27日

風立ちぬ 映画感想



 宮崎監督

 「自分が作った映画で泣いたの初めてです」と試写会後に挨拶されていたのを思い出します

 エンドロールで流れるユーミンのひこうき雲の歌詞がストーリーにぴったりで、じんわりと目頭が熱くなりました


 宮崎監督にとって、飛行機は特別な代物です、この映画を見て再認識させられます

 「飛行機」が持つ夢、空飛ぶ躍動感、くすぐられる好奇心

 実物を見、サンテグジュペリを愛読し、飛行機に心躍らされた宮崎監督の少年時代が想像できます

 
 屋根の上から飛び立つ飛行機の冒頭のシーンはお得意のつかみで、あの躍動感と空から見える田んぼの風景、太陽の光、青空と雲、は期待どおりの映像で、ワクワクしてきます

 お話は、二郎の実世界での成長と、憧れるカプローニというイタリアの飛行機設計者との夢の世界との、やりとりでとんとんと進みます

 そして、飛行機設計に没頭する二郎に花を添える菜穂子

 菜穂子との出会いのエピソードに当時の時代背景を重ね、二郎の勤める会社や菜穂子の境遇に迫る暗い影も同様です


 飛行機設計への二郎の情熱に感心させられますが、菜穂子の意志にはさらに揺さぶられました

 菜穂子に自らその意志を多く語らせず、二郎の妹に菜穂子の気持ちを代弁させる演出は素晴らしいと思った

 菜穂子の意志の気高さがより深まっています


 カプローニとの夢の中に菜穂子が登場してクレジットが流れ出すと、もっと観ていたい気持ちになりましたが、子供の頃からの夢を叶えた二郎と、青空の下、草原に笑顔の菜穂子が立つ姿に清々しい気持ちにもなりました

 二郎と菜穂子、どちらも自分の意思を成就した姿がそこにありました


 この映画の世界観は何でしょう、これまでの宮崎アニメとはやや違う余韻があります

 たぶんヒロインが亡くなるストーリーがこれまでにない展開だったからかもしれません 

 ヒロインが亡くなるこのストーリーを選択した宮崎監督の意志(苦悩)が、この映画の世界観を決定付けたに違いありません

 この結末に監督自身も違和感というか悩まれたことを想像するが、この映画への強い意志が汲み取れて、描きたい(伝えたい)メッセージがひしひしと余韻となっている気がします

 夏の間にもう一度観たい映画になりました





posted by 雪になあれ at 22:55| 埼玉 ☔| Comment(0) | TrackBack(1) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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