2012年11月29日

北のカナリアたち 映画感想



 北のカナリアたちHP


 原案となっている湊かなえさんの原作は、短編佳作だったので、どんな風に仕上がっているのか楽しみでした

 礼文島から見える利尻富士でしょうか、あの海岸沿いの小学校からの風景にも圧倒されます

 まず、原作「二十年後の宿題」を上手く膨らませた脚本が素晴らしいと思った

 溺れる夫と生徒を助けるくだりが原作のポイントでしたが、その部分をあういう形で映画の芯に持ってきた発想には感心しました

 そこが教師役はると夫との絆を強調する結果にも繋げていました

 時間の経過を表現するのに手紙は活字の世界では効果的でしたが、実写では、その役割は、はるの語り口だったような気がします

 かつての教え子をいたわるような丁寧な口調は印象的です

 吉永小百合演じる上手い聞き役がいて、20年後に再会した教え子たちが、胸のつかえを下ろす

 教え子達の子供らしい純粋で欲張りな気持ちが引き起こした事件の動機を、丁寧にその理由を積み上げていて、とても説得力があった 

 20年前の事件と、新たに起きてしまった仲間の事件とが、かつて学んだ北の大地で、学舎で解き明かされていく展開

 かつての歌声を再現させる演出も観るものを感動させました

 歌を忘れないように、記憶や思い出を忘れないように・・・大切なものを忘れないように、そんな思いが込められたタイトルに、この映画の主題があるようです

 日本映画の良さがよく表れた作品で、日本映画が好きな方にはお勧めです


 個人的には、海と雪が同居した景色だけでも観る動機になりました

 とにかく北の大地の雪景色はよかった、物語が深まるのにあわせて、徐々に雪が降り積もっていく景色の演出もあったようでした

 
 

posted by 雪になあれ at 23:17| 埼玉 ☔| Comment(0) | TrackBack(2) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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20年前の事件によって
Excerpt: 8日のことですが、映画「北のカナリアたち」を鑑賞しました。 日本最北の島で小学校教師をしていた川島はる はある事故をきっかけに島から出て行ってしまう 20年後 教え子の一人が殺人事件の容疑者として追..
Weblog: 笑う社会人の生活
Tracked: 2012-12-09 01:25

『北のカナリアたち』お薦め映画
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