2013年03月29日

ビブリア古書堂の事件手帖 押絵と旅する男



 お楽しみテレビ番組が最終回になってしまいました

 テレビ番組を毎週録画して、楽しみにしているなんて、久しぶりでした

 最終話はこのあいだ出たばかりの原作第4巻の内容

 栞子の謎解きとその母親智恵子の謎解きが融合して真相に近づいていく手法はとても面白かった

 これでもかと謎解きが繰り返されていく乱歩作品のような演出、脚本も大変な苦労があったに違いない

 余韻のある終わり方も良く、それぞれの本の旅が続いていくことを暗示していた

 この余韻は、来城慶子の本を読みながらの旅 も 母智恵子の本探しの旅 も理解したくなる

 栞子が母親の気持ちを理解する「旅」も暗示の中にあるに違いない

 原作第4巻で栞子が母親の誘いを断る科白はテレビでは使わなかったですね

 あの科白を実写で使うとどんな雰囲気になるのか見てみたかった気もしました

 とにかく、続編を観たくなります

 単発でも映画でもいい、その後栞子と智恵子を見たい、栞子と大輔の関係も

 とにかく楽しめた番組でした


 そして・・・

 やっぱり押絵と旅する男を読みたくなりますね

 江戸川乱歩の作品は、どこかの出版社から刊行された短編集を1冊だけ読んだことがあるが、その中には押絵・・・は収録されていなかった気がする

 早速、本屋さんで探してみようか

 色々な出版社から出てるみたいですね

 また、読む楽しみが出来た






posted by 雪になあれ at 00:00| 埼玉 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 三上延 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年03月05日

ペンギン・ハイウェイ 森見登美彦 読書感想



 ペンギン・ハイウェイ

 webKADOKAWA



 不思議な小説

 いつもの京都が舞台ではない、高台があって海が遠い新興の街

 だけどそこにはペンギンやクジラが現れる

 歯医者があったり、カフェがあったり、冒険する自然がある

 少年には研究があり、ライバルがいて、恋の対象がある

 少年らしい初々しい夏休みがあり、炭酸飲料の缶が誘う不思議がある

 何とも言えない気持ちにさせられる


 誰もが経験した小学校時代の淡い記憶が蘇る

 正しい記憶なのか、夢か現実か今となっては定まらない思い出がある少年時代・・・そんな自分の経験が重なってくる体験をアオヤ君が実現しようとしていて、彼を応援したくなる

 お姉さんの結末は、少年の哀しみであり、成長の標しのような気がしてくる

 この小説の余韻には、気持ちが徐々に熱くなります

 将来、少年が出会う対等の女性がこのお姉さんであってほしいと願ってしまう






posted by 雪になあれ at 22:54| 埼玉 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 森見登美彦 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

小さいおうち 中島京子 読書感想



 小さなおうち 中島京子 文藝春秋


 直木賞受賞時、読んでみたいと思いながら読まず、文庫化を機会に読みました

 読後、時間が経ってますが、あの余韻はいまだに残ってます

 東北の田舎から女中奉公に出た少女ハルの記憶、晩年に自身が記録した「愛した家族の物語」・・・と簡潔に記すには違和感がありそう・・・

 そんな簡単な物語ではないですね

 女中ハルの時代、晩年ハルの時間、「小さなおうち」が幕を閉じる時、すべての真実が結実する時、こんなにも多彩な時間を巧みにひとつの小説に凝縮してくれた作者に感心します

 最終章での視点を変えて真実に迫る手法も巧みでした
 
 最終章でこれでもかと伏線を次々と解き明かされたのには、すっかりやられました

 いくつかの時代があり、真実が解かれる時代までを錯綜させていて、登場人物それぞれの純粋な気持ちに心打たれました

 登場人物それぞれの気持ちを考えると、どこまでも哀しいが、ただその時その時の皆の決断が潔く清らかで、そこがまた余韻を深めています

 こんな気持ちにさせられた小説は、なかなかないですね

 脱帽です、まいりました 






posted by 雪になあれ at 21:53| 埼玉 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 中島京子 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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