2012年03月26日

3月のライオン 第7巻 羽海野チカ



 第7巻は、前向きにさせられる展開です


 以下、ネタバレです




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posted by 雪になあれ at 00:00| 埼玉 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 3月のライオン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年03月13日

八日目の蝉 角田光代  読書感想



 八日目の蝉
 角田光代
 中公文庫


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 テレビ版、映画版と鑑賞してみて、原作も読みたくなりました
 読まないといけない気分になってました

 原作を読んでみて、どちらも希和子と薫が引き離されるときの希和子の叫ぶ言葉を、いかに演出するかに重点を置いた展開になっているように感じました

 あの場面でのあの言葉は作者からのメッセージ・・・母親に至った者だけが発するものとして聞こえる

 希和子は、そういう者に至っていたから・・・どの女性も母親で、いろんな形の女性像を描くことで、それぞれの苦悩みたいなもの、思惑、つきまとう理不尽さや不安定さ・・・多彩な情景を描きたかった

 原作を読んでみて、改めてそんな風に感じたりしてました

 テレビ版、映画版のそれぞれの良さも再認識

 テレビ版は、時間枠がたっぷりあるので、じっくり原作をなぞっていることが分かりました
 原作ではセリフもなく描写でしか登場しなかった小豆島で希和子に思いを寄せる男に、重要なシーン −あの希和子の言葉− を託しています

 原作を読んで、希和子と薫の行き違いのシーンが鮮明に蘇ってきました
 あれは、作者も活字にした余韻だったんですね


 そして、映画版、希和子役の女優の切迫した演技がやはり印象深い
 原作の希和子がスクリーンに居ると思いますね

 こちらでは、あの言葉はストレートに描かれていました
 薫に重点を置いた演出で、同じ境遇になってしまう薫が、希和子とは同じ母親感を持ちながらも、希和子と異なる選択をし、自信を獲得していく件はなかなか良かった


 そしてテレビ版、映画版共通なのは、やはり舞台となる小豆島の風土に癒される希和子と薫の生活感です

 島四国の巡礼地を訪ねるシーンは、映像として圧巻です、ふたりが情を深めていく過程の裏付けとして説得力は十分でした

 寒霞渓からの眺めは、誰もが訪ねたくなるほど秀逸

 テレビ版で描かれていた、薫を置いて希和子だけが急斜面を登っていく札所のシーンは印象的でした

 薫が視界から見えなくなってからの、少し登っては薫を呼んで返事で存在を確認するシーンは、観る者の記憶に焼き付いて離れない




 原作を読んで、なんだか納得できたというか、満足しました

 やっぱり主役は薫でした

 あの大切な希和子の叫び、それをいかに表すか、原作では小豆島の「匂い」に触れた薫が記憶を取り戻すことで薫自身の言葉で復元されていました

 曖昧な希和子との最後の記憶、東京にいる間はまったく記憶は覚醒しない

 そんな薫が不安を抱きながら、あの島を再訪することで、徐々に幼い薫に刷り込まれた小豆島の方言が蘇ってきて・・・ようやく希和子の叫びの記憶まで取り戻す

 自分にはふたりの母親がいることを自覚する

 なんという余韻の残し方でしょう、原作の構成にやられてしまいました

 活字の力を改めて実感した小説でした




 映画賞受賞によって、リバイバル上映があるようです

 劇場で観たいような気もしていて、年度末の多忙な時期ですが、タイミングが合えば行くようでしょうか?

 小豆島の風景、光に満ちた懐かしい風景がそこにあるでしょうから


 さてさてどうしたもんか





posted by 雪になあれ at 21:06| 埼玉 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 角田光代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年03月04日

八日目の蝉 DVD感想



 正直、泣けましたね

 希和子役の永作博美、薫役の井上真央、千草役の小池栄子、3女優とも個性豊かで演技も素晴らしい

 どのキャストも抜かりなく、ストーリー同様、とても引き締まった印象です

 子供を誘拐される母親役の森口瑤子さんのやるせなさも伝わってきました

 子供時代の薫演じる渡邉このみちゃん、この子のうつむき加減での上目遣いの表情が印象的です

 いつも不安があるようでいて、子供らしい母親への思慕や甘えを感じさせるような・・・なんとも言えない気持ちにさせられました

 物心ついたときから母親しかいなかったせいか、お父さんのことを質問することもない

 唯一、男か女かという他愛のない会話があって、薫はずっとお母さんと居るというシーンがある、単純なセリフですが、この子役の表情でなんだか泣けてきましたね


 随分前にテレビ版を断片的に見ていたので、あらすじは知っていましたが、エンジェルホームの件は初見でした、原作にあるのかないのか、このホームでの生活は物語の骨格をしっかりさせる効果があると思えました

 ホームで一緒だった友達と再開することになり、過去を訪ねる旅に同行するとは、演出としては最高でした

 小豆島での希和子と薫の生活は見所でした、風光明媚な小豆島の風土、土地に馴染んでそこを離れたくないと言う薫のセリフは重厚でした

 寒霞渓からの眺望、棚田での虫送りの映像は圧巻です、ふたりの思い出が蓄積されていく重要なシーンです

 また、素麺工場でのふたりの生活、幼い薫の記憶に残る小豆島での生活の数々は丁寧に映像化されていて、結末での切なさが増長される下地作りは心憎い限りです


 この映画は、終盤に向かうほど観る側は高ぶります、写真館での店主とのやりとりも見所です

 現像と言う言葉も忘れてきたこの時代、あの演出は効果的、薫の記憶と本音が薫自身にとっても徐々に浮き彫りになってくることを示唆していて・・・薫が最後に吐くセリフに繋がっていく展開には感心します


 テレビ版では最後の最後に希和子と薫のすれ違いが切なさを演出していましたが、映画版では希和子はこの写真館の店主のセリフの中での登場がラストで、そこがまたやるせない感じがしました

 とにかく良い映画であることは間違いないですね


 今シーズンの映画賞を数々受賞していることも知りました

 主演、助演女優賞を主役級の3人が入れ替わり立ち替わり受賞していて、誰が主役なのか視点がいくつもあるっていうことなんでしょう

 今回の映画作りでは、希和子と薫が切り離されてから、薫が記憶を遡るシーンが続いていて、薫が身籠もった子供を育てていく自信を獲得するシーンで終わっているので、主役は薫なんでしょうね

 ただ、希和子の薫を思う気持ちには揺り動かされました、印象的でした


 個人的には、希和子、薫ともに主演女優賞を、もちろん子役の薫にも・・・


 悔しいことがひとつありました

 これ、映画館で観たかったっす





posted by 雪になあれ at 00:23| 埼玉 ☔| Comment(2) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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