2008年02月27日

少女には向かない職業 桜庭一樹



 少女には向かない職業
 桜庭一樹
 東京創元社 (ISBN:978-4-488-47201-6)
 発行年月 2007年12月

 31979350.jpg

 やっぱり小説には、原作者が見てきた風景や過ごしてきた生活が少なからず著されるものだと感じました。

 山口県下関市とそこから橋で繋がる離島が舞台、そんな場面設定にも作者の工夫が感じられた。

 書かれている風景や「雪」は山陰で見てきた原作者の記憶に重なりました、もちろん町で唯一ハイカラなマクドナルドやゲームセンターにも。

 小説は、そんな場面設定の中で、友だちとの軽快な会話とともに、ゲームに熱中するスタイルに後押しされながらテンポ良く流れていました。

 そんな軽快な雰囲気から、少しずつ暗雲を持ち込んでくる書き方に小説の巧さがありました。

 普通の中学生が、事の善悪を分かっていても、ふとしたきっかけでそのハードルを乗り越えてしまう、揺さぶられた気持ちでは抑えられない「時間」がある・・・

 読んでいて、重松清さんのエイジを思い出してました、展開が重なりました。

 中学2年生の不安定な気持ち、逆境からその不安定さに拍車がかかり・・・そんな単純な印象では括れないかもしれないけど、原作者が書こうとした課題のようなものはわかったような気になってます。

 壊れそうになる気持ちは幾度となく揺り戻され、読者は救われる気持ちになるが、なかなか物語は収束しない、それがこの小説の魅力であり著者が不安定な少女の気持ちを投影したことなのか・・・

 優しい義父の思い出があるのに理不尽な義父の行動があったり、母親への不信感、友だちとの壊れやすい感情、などなど、応えの出せない不合理を受け止めなければならない少女の気持ちは、善と悪、夢と現実、そんな相反するふたつの狭間で「揺り戻し」が繰り返されていた。

 最後の最後、ふたつの殺人を成就して下関を歩き出す葵と静香、人とのすれ違いを繰り返しながら、犯してしまった夢(犯罪)、確認しあえた現実(友情)、そんな気持ちを背負っていくふたりの未来を案じながら、この小説を読み終わらされる読者・・・

 余韻があります。
 遊び心もあって、シリアスさを緩和する効果がありました。
 その緩和は、この小説にはいい方に作用していました。
 そして作風には非凡さを感じます。

posted by 雪になあれ at 00:36| 埼玉 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 桜庭一樹 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月24日

情熱大陸 桜庭一樹



 どうしても、この作家さんが気になる今日この頃です。

 直木賞作家、桜庭一樹

 と言っても、まだ1冊も読んでいないんですが・・・

 数日前に「情熱大陸」で取り上げられることを知って、忘れやすい質なのに、しっかり楽しみにしていて観てみました。

 番組の中でしっかり当人がコメントしていたように、受賞作「私の男」はエッセイではなく小説であって、自身とは全く関係ない、と。

 どうしても読者は、小説には作家の背景が少なからず投影されていると思いがち・・・あくまで見定めたテーマを世に問う形に仕上げきった作品である、と。

 情熱大陸では、直木賞受賞前から密着していて、取材期間中に「受賞」「贈呈式」など、まさに旬のタイミングでした。

 オフィシャルサイトのダイアリーをここ数日読んでいたので、番組内での発言が、その延長にある感じで、違和感はありませんでした。

 印象どおりの人柄でした。

 実は今、文庫化されている「少女には向かない職業」を読んでいます。
 次に受賞作読もうかと思ってます。

 島根生まれで鳥取育ち、番組冒頭で日本海は色がくすんでいて、いつも悪天候な土地柄・・・そんな環境が自分の作風に影響している、というようなコメントで始まったのが、まず印象に残った。

 読者に読まれて小説が完成する、とかも印象的かな。

 作家さんは、表現する言葉を持ってますね。
 なかなか興味深い番組でした、面白かった。

posted by 雪になあれ at 23:51| 埼玉 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

キャンドルロード 届きました



 チーム新潟から

 メールで届いた本日の「安塚スノーフェスティバル」の写真です
 080223004.jpg

 080223007.jpg

 080223001.jpg

 今日の「雪だるま高原キューピットバレイ」は荒れ模様だったようです。

 今週末は、雪だるま高原エリアは雪祭り、「キャンドルロード(安塚スノーフェスティバル)」です。

 080223003.jpg

 行きたかったけど、さすがに遠すぎて日帰りには根性が必要、その前に用事があったので泣く泣く見送った次第・・・

 ただ、チーム新潟からの連絡では、今日のキューピットバレイは大荒れで、朝方は晴れ間、11時頃から雨、昼近くなって大雪、昼過ぎには吹雪・・・こりゃ最悪のコンディションです。

 朝早くはこんなにいい感じ↓
 080223006.jpg

 ゴンドラは早速運休、お昼で高速リフトも運休、午後は一番下のロマンスリフトが低速運転・・・
 挙げ句は、
 「乗ってるうちに凍えて、自分が雪だるまになった」だって。

 しかも濃霧になって視界もなくなったらしい。
 

 さすがのチーム新潟も午後2時であがったようで、ゆっくり雪だるま温泉に入ったようです。

 肝腎のキャンドルロードはエリアによっては、点火出来たようで、いくつか写真が撮れたらしい。
 ただ花火は明日に延期とのこと。

 明日も荒れ模様の予報だし、今シーズンの雪祭りは雪山の気まぐれな天気に翻弄されてしまう形に・・・残念

 来シーズンは日程を調整して、あのエリアに自分も乗り込みたい。

 最後に今朝の快晴のキューピットバレイを大きな写真で記録。
 チーム新潟からの写真です。
 
 センターゲレンデ
 恐らく駐車場から見える久比岐野(くびきの)方向を見た写真

 最後はやっぱりキャンドル
posted by 雪になあれ at 00:08| 埼玉 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 雪山あれこれ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。